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: 誤差の伝搬 : 実験データの解析に役立てる : 較正直線の導出   目次

スペクトルの引き算

未知試料のデータを解析したりする際に、条件の異なる2種以上の 測定から得られたスペクトルを足したり引いたり、あるいは割り算をしたり したくなることがあります。 以下の説明のために例として、

unknown.dat および background.dat とします。

それぞれのファイルがどのようになっているかというと、

> less unknown.dat
1.  0.
2.  1.
...
512. 15.
のように x y1 のフォーマットにしたがって記述されています。 同様にbackground.dat では x y2 となっています。 この解析では、x のカラムは同じ数字が入っています。

これらを同時に表示するのは、

gnuplot> plot "unknown.dat", "background.dat"
とすると表示はできます。 しかしさらに四則演算を行おうとするととたんに困ります。

そこで、2つのファイルからデータの形式が x y1 y2 のようになっている1つのファイルを作ります。 上の表示と同じプロットをするには、

gnuplot> plot "text_test06.dat" using 1:2, "text_test06.dat" using 1:3
とやります。 ここで、 using というコマンドを使いましたが、 これは何列目を用いて表示するかを示すものです。 ですから、
gnuplot> plot "text_test06.dat" using 1:($2-$3)
とすると、yのデータとして y1-y2 を使って描画を行います。 つまり、引き算された結果を見ることができます。 注意点としては $ は列のデータの参照を示すことです。 逆にこれを間違って using 1:2-3 とやると、y の値が常に1である グラフをプロットしてしまいます。