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: 削除・コピー・ペースト : Emacs の使い方 : カーソル移動のキーバインディング   目次


ファイルとバッファとウィンドウ操作

Emacs では、複数のバッファ (buffer) を扱うことができます92。バッファとは、ファ イルみたいなものですが、ファイルに結び付いていない バッファもあります (*scratch* や *Completions* バッファなど)。 バッファの名前は、Emacs ウィ ンドウのモードラインに表示されます。ファイルに結びついているバッファの 場合、そのファイル名になっています。バッファは、ファイルを読み込む度に 増えていきます。また、ウィンドウ (window) を分割して、他のバッファをみ ながら編集作業をすることもできます。

  C-x C-f ファイルを読み込む (ファイル名を聞かれます)
  C-x C-s ファイルをセーブする
  C-x C-w 名前を指定 (変更) してファイルをセーブする
  C-x i ファイルをカーソル位置に挿入する (insert)
  C-x b バッファ を切替える
  C-x C-b バッファ の一覧表示
  C-x k 現在の バッファ を削除 (ファイルはそのまま)
  C-x 2 window を縦に分割
  C-x 3 window を横に分割
  C-x 0 現在カーソルのある window を消去 (バッファはそのまま)
  C-x 1 現在カーソルのある window だけ残す (バッファはそのまま)
  C-x o window 間のカーソル移動

Emacs は、ユーザーに何らかの選択的な入力を求めている場面のすべてにおいて、 補完機能が利用できます。例えば、ファイルを読み込むために、C-x C-f を押し たあと、TABキーを押してみて下さい。1回押しても何も起きなかったら、もう一 度 TABキーを押して下さい。そうすると、画面が分割されて、*Completions* と いう名前のバッファが生成され、ファイル名のリストが現れるはずです。図 10は、そのときの Emacs のウィンドウを表しています。候補が多 すぎて、*Completions* バッファに収まりきらない場合は、TABを押すと、 下の方の候補にスクロールします。 *Completions* バッファに表示されたファイル名のリストから、1文字入力して、 さらにTABキーを押すと、その文字で始まるファイルがひとつしかなければ、最後 まで補完してくれます。まだ、複数の候補がある場合は、 マッチしない候補はバッファから消えます。ファイルを確定して、リターンキー を押すと、*Completions* バッファは消えて、ファイルを読み込んだバッファが 新しく開きます。この TABキーによる補完と *Completions*バッファの生成と選択は、 Emacsのほとんどの場面で共通です。なお、すべての場面で、やりはじめた操作を途中で 止める場合は C-g です。



練習 7

Emacs に複数のファイルを開いて、C-x b のあとに TABキーを押して、どのよ うなバッファがあるかを確認し、実際に、いろいろなバッファに切替えてみましょう。