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: GUIとCUI : 計算機とネットワークの基礎 : ログイン名とパスワード   目次


ファイルシステム

ファイルシステム(file system)とは、ハードディスクや CD、DVDなどの記憶 装置に記録されているデータを管理する方式のことを言います。また、管理を行 なうソフトウェアや、記憶媒体に設けられた管理領域や管理情報のこともファイ ルシステムと呼ぶことがあります。ファイルシステム毎に、記憶装置にファイル やフォルダ(ディレクトリ)を作成したり、移動や削除を行なったりする方法や、 データを記録する方式、管理領域の場所や利用方法などが定められています。

図 3: UNIXファイルシステムの階層構造
\includegraphics[clip,keepaspectratio,width=6cm]{fig/fs.eps}

近代的な OS のファイルシステムは、例外なく、ファイルを格納する箱(ディレ クトリまたはフォルダ)が入れ子になって存在する階層構造になっています (図3)。 UNIX のファイルシステムは、単一の階層構造から成り、階層の一番根元のディ レクトリをルートディレクトリと呼び、ディレクトリの区切りは / (スラッシュ)で表します8。 例えば、/usr/local/bin/emacs というのは、ルートディレクトリの usr というディレクトリの中の local というディレクトリの中 のbin というディレクトリの中の emacs というファイル(または ディレクトリ) を表します。UNIX のファイルシステムでは、ディレクトリやファイ ル毎にその所有者とアクセス権を設定できます。詳しい説明はあと (§2.3.1節)でしますが、 通常、OS にとって重要なファイルやディレクトリは、一般ユーザーは消去や変 更が出来ないように設定されています。したがって、UNIX では、一般ユーザー が間違ってファイルを消去や変更したために、OS が不安定になったり立ち上が らなくなるという事態にはなることはありません。

ログインした時点でユーザーがいるディレクトリをホームディレクトリ と呼び、FreeBSD では、/home/login名/ というのが、 各ユーザーのホームディレクトリになります。 自分のホームディレクトリとその下のディレクトリは、 自由にファイルを置いたり変更したり消去したりすることが出来ます9