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: プロセス操作 : シェルの基本操作 : ファイルの検索 - find と   目次


コマンドのエイリアスと tcshの設定ファイル

§2.3.4節で、which コマンド名で、どこにあるコマンドが実行されるの かを調べられると説明しました。

 % which ll
 ll:      aliased to ls -lA

ここで、ll というコマンドは、ls -lA というコマンドに エイリアス(alias) されていることがわかります。コマンドの alias とは、長いコマンドをコマン ドラインで入力するのを避けるために、コマンドに別名を定義するシェルの機能 です。この ll というコマンドのエイリアスの定義は、ホームディレクトリの  .cshrc というファイル63 に書かれています。  .cshrc は、tcsh が起動するたびに読み込まれるファイルで、エイリアスの設定 だけでなく、種々のシェルの設定が書かれています。

  % less .cshrc
  #       $Id: dot.cshrc,v 1.5.2.1 1997/09/27 15:35:53 joerg Exp $
  #
  # .cshrc - csh resource script, read at beginning
  #          of execution by each shell
  #
  # see also csh(1), environ(7).
  #
  alias h         history 25
  alias j         jobs -l
  alias la        ls -a
  alias lf        ls -FA
  alias ll        ls -lA
  alias lo        logout
  (中略)
  setenv  EDITOR  vi
  setenv  PAGER   jless
  setenv  BLOCKSIZE       K
  #setenv  LESS   -E
  setenv  CANNAHOST s1
  setenv  XMODIFIERS '@im=scim'
  (中略)
  unset autologout

  # set colot prompt definition	
  # 31:red 32:green 33:yellow 34:blue 35:mazenda 36:cyan
  set prompt = "%{^[[33m%}%m:%~%#%{^[[m%} "
 (以下、省略)
# で始まっている行はコメント行で、シェルには読み込まれません。 設定の説明を書いておいたり、一時的に設定をはずして試してみる64 ような場合に使います。 .cshrc ファイルに、§2.3.4節で説明し た環境変数やシェル変数の定義が書かれていることがわかります。 エディタで .cshrc ファイルの内容を変更すると、新しく立ち上げたシェルには その内容が反映されますが、すでに立ち上がっているシェルには反映 されません。既に立ち上がっているシェルに、設定ファイルを読み込ませるため には、source コマンドを使います。
  % source .cshrc
  %
シェルの設定ファイルに、文法上のエラーがあると、その場でエラーを表示しま すので、上の例のように、黙ってシェルのプロンプトに戻れば、文法上のエラーは ありません。