next up previous contents
: IPアドレスとドメインネームシステム : ネットワークの基礎 : IPアドレスとサブネット   目次

グローバルアドレスとプライベートアドレス

「IPアドレスは世界中で一意に決まらないといけない」と書きましたが、これは、 厳密には正しくありません。世界中で一意に決まるIPアドレスと、世界中で重複 して使われているIPアドレスの2種類のアドレスが存在します。前者をグローバ ルアドレス(global address)、後者をプライベートアドレス(private address)と呼びます。プライベートアドレスとして、表1 の 下3行に示したネットワークアドレスを使うことが定められています。例えば、 自宅やアパートで、ADSL や 光でインターネットプロバイダーに接続する際のレ ンタルのルータでは、通常、実際に計算機を接続するサブネットのアドレスとし て 192.168.0.0/16 の中のアドレスが使われることが多い ようです。プライベートアドレスは、各ネットワークで自由に使うことができる アドレスですが、インターネットの幹線部分には、そのパケットを流してはいけ ないアドレスです。したがって、プライベートアドレスを使っている計算機は、 そのままでは、インターネットとは通信は出来ません。通常は、ルータの NAT (Network Address Translation)機能で、グローバルアドレスに変換して通信す るか、WWWなどの特定のアプリケーションソフトウェアでは、プロキシーサーバー 18を経由することで、インターネットと通信をします。stex のネットワークは、 192.168.65.0/24 のプライベートアドレスのサブネットです。東北大学では、 192.168.0.0/16 のプライベートアドレスは、学内では、グローバルアドレスと 同様に、普通に通信できるアドレスと定められ、学内プライベートアドレスと 呼んでいます。ただし、このアドレスでは、学外とは直接の通信はできません。 stexの計算機は、学内の計算機とは直接通信しますが、学外の計算機とは ルータのNAT機能を利用して通信しています。